野立て太陽光発電の落とし穴!建設時に注意すべきポイントをチェック!

太陽光発電
太陽光発電 野立て しくみ
光太
光太

陽子ちゃーん!大変だよ!

陽子
陽子

あっ光太くーん!そんなに慌てて一体どうしたの?

光太
光太

それがね、お気に入りの原っぱで久しぶりに日向ぼっこしようとしていたら、大きくて四角い板が地面いっぱいに並んでいたんだ!前まではなかったのに…

陽子
陽子

一体何だろう、宇宙船の一種かなあ…?

博士
博士

それはおそらく、ソーラーパネルじゃな!

光太
光太

博士!

陽子
陽子

博士!

陽子
陽子

でもソーラーパネルっておうちの屋根に置いて光を集めるんじゃないの?

博士
博士

確かにそのイメージが強いが、陽子ちゃんが言っているのは「住宅用太陽光発電システム」のことじゃな。

実は太陽光発電システムには、個人が所有して自宅に設置する「住宅用」と、企業などが事業や投資目的で建設する「産業用」の2種類があるんじゃ。

そして、産業用は主に「野立て」といわれる方法で、広い面積を確保できる更地に建設されることが多いんじゃよ。

光太
光太

じゃあ、ぼくが見たのは「野立て太陽光発電システム」だったんだね!

博士
博士

その通り!ただ、最近では設置コストの低下を受けて参入する事業者が増える一方で、建設してから様々なトラブルが起きることも少なくないんじゃ。

博士
博士

野立てに限った話じゃないが、太陽光発電システムを設置したいと思ったら、気を付けておくべきポイントを事前に知っておくことが大切じゃな。

光太
光太

ふーん。なんだか難しそう…

陽子
陽子

博士!そのお話、私たちにもっと詳しく教えてください!

博士
博士

もちろんじゃ!それじゃあ、二人にもよく分かるように説明していこう。

肝心なのは架台(基礎)工事!

博士
博士

野立て太陽光発電システムを建設するためには、まずはソーラーパネルを支える「架台」という基礎を固める工事が必要になるんじゃが、この架台選びこそが肝心なんじゃ。

2人とも、架台を選ぶときに押さえておくべきポイントって何だと思うかね?

光太
光太

架台なんてどれも同じな気がするしなあ…ぼくはなるべく安いやつが良いと思う!

陽子
陽子

もう、真面目に考えてよ!わたしは値段よりも、頑丈さで選ぶべきだと思うな。

博士
博士

今回は陽子ちゃんが正解じゃな。光太くんのように安さばかり重視してしまうと、思いもよらないタイミングでソーラーパネルが倒壊して泣く羽目になるかもしれんぞ。

光太
光太

ええっそうなの!?

陽子
陽子

だから言ったでしょ!

博士
博士

ソーラーパネルは各メーカーの努力によって、ここ数年でずいぶん性能の進化と低価格化が進んだんじゃが、こと架台においては、まだまだ耐久性にばらつきがあるのが現状なんじゃ。

初期費用をなるべく抑えたいと思うのは悪いことではないが、だからと言って安価で脆弱な架台を選んでしまうと、結果的に太陽光発電システム自体の寿命を縮めることにもなりかねんのじゃよ。

光太
光太

架台が崩れたり倒れたりしたら、ソーラーパネルも壊れちゃうもんね。

陽子
陽子

修理にもお金がかかるし、そうなったら初期費用を抑えても本末転倒だね…

博士
博士

架台選びの大切さが分かったところで、次は具体的な架台の種類と特徴を見ていくとするかのう。実際に選ぶときの参考にすると良いじゃろう。

どんな架台があるの?種類と特徴をチェック!

単管パイプ式架台

単管パイプ式架台
博士
博士

まずは、「単管パイプ式架台」じゃ。
この架台は他に比べると比較的価格が安く、また施工にかかる時間も少ないところが特徴じゃな。

ただ、その施工方法は地面にパイプを埋めるだけというものだから、耐久性に優れているとは決して言えないんじゃよ。

光太
光太

言われてみると、見た目からしてちょっと頼りないかも。

陽子
陽子

台風が来たりしたら、簡単に倒れちゃいそう…。

博士
博士

もし台風が来なかったとしても、地面に直接刺さったパイプは数年も経てば錆びたり、腐食してしまう可能性が高いと言われているから、なんにせよ長期の設置には不向きな架台かもしれんな。

グランドスクリュー架台

グランドスクリュー架台
博士
博士

グランドスクリュー式架台は、実は単管パイプ式架台と同じ「パイル式」(地面に杭を打ち込む施工方法のこと)に分類されるとも言われているんじゃ。

光太
光太

それじゃあ、その2つの性能はほとんど同じなの?

博士
博士

それがまったく違うんじゃよ。単管パイプ式が地面にそのままパイプを刺すように埋めるのに対し、グランドスクリュー式はねじのようにクルクルと回しながらパイプを埋めていくんじゃ。
そうすることでより強度の高い、安定した架台を設置することができるんじゃよ。

陽子
陽子

すごーい!でも単管パイプ式より頑丈ということは、お値段も少し高めだったりして…

博士
博士

その通りじゃ。グランドスクリュー式で基礎工事を行うためには専用の重機が必要になる上、施工にも時間がかかる分、単管パイプ式に比べると少々値が張るという点もあるぞい。

また、工事を行う土地の地盤が硬すぎる場合は、さらに時間とお金がかかる可能性も0とは言い切れんな。

それでもグランドスクリュー式は、近年では最も主流になっている架台と言えるじゃろう。

光太
光太

多少値段が高くても、強度が高くて安心できる架台を選ぶ人が多いってことだね。

置き基礎架台

置き基礎架台
博士
博士

最後に紹介するのは「置き基礎架台」じゃ。

陽子
陽子

さっきの2つとは全然違うの?

博士
博士

これはパイル式とは違い、コンクリートを土台とした架台を地面に直置きすることで架台を固定させる方法なんじゃ。

パイプが直接地面に触れない分、金属部分の錆びや腐食が発生するリスクを軽減できる点が特徴と言えるじゃろう。

光太
光太

パイル式だとパイプを地面に埋めるから、どうしてもパイプがダメージを受ける確率が上がっちゃうもんね。

博士
博士

ただ、さっきも言ったようにこの方法では地面に基礎を「置く」だけだから、たとえコンクリートの重みがあったとしても、強度には若干不安が残るといったところじゃな。

陽子
陽子

何を選んでも、メリットとデメリットはあるってことなんだね。

博士
博士

だからこそ、「ここは外せない」「ここは妥協できる」といった点を自分の中で整理しながら 架台選びを行うことが大切と言えるじゃろう。

架台&業者選びを間違えるとどうなる?

博士
博士

さて、架台の種類も一通りチェックしてきたが、けしからんことに事業者の中にはこういったことをきちんと確認せず、安さだけを売りにしている業者に施工を頼む不届き者が稀にいるんじゃ!
まったく嘆かわしい!

光太
光太

博士、厳しい…

陽子
陽子

昔の自分のことだったりして…

博士
博士

通常、ソーラーパネルの寿命は30~40年と言われているんじゃが、 粗悪な基礎工事をしてしまうと早々にパネルが架台から崩れ落ち、寿命を待たずして使い物にならなくなるケースもあるんじゃ。

長い目で見て投資したのに、そんなことで高い投資金が無駄になってしまうなんて辛過ぎるじゃろう…
うう…

光太
光太

泣いてる!?

陽子
陽子

やっぱり自分の経験談!?

博士
博士

とにかく「今は大丈夫」と思っていても、架台の劣化は徐々に徐々に進んでいるかもしれないんじゃ!

長期的に運用するシステムだからこそ、長い歳月にも耐えうる架台を選び、確かな実績のある施工業者に工事を依頼することをためらってはならんのじゃよ。

博士からのまとめ

博士
博士

今回の話、少しは架台や業者選びの参考になったかのう?

何度も言うようじゃが、架台を選ぶときは値段よりも強度や安心感を重視することが大切じゃ。

野立て太陽光発電システムを始めたいと思ったら、建設予定の土地が含んでる水分の量や地盤の硬さなんかも、できれば専門業者に頼んで事前に調べてもらうことをオススメするぞい。

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